今,自分はアジアにいるんだな。
ホームにはそんな光景が広がっていました。
自分もその光景に入りたい。
そう思ったのはいつの日だっただろうか。
この旅の準備をしていた時には忘れていました。
この国にたどり着いても思い出さず,
今の今まで忘れていたけれど,
記憶の片隅に残っていた。
この光景はまさに昔,憧れたものでした。
優さんには内緒で1人心震わせました。
案内表示だけではどっちにいけば分かりません。
手作り感あふれる案内の方が分かりやすいです。
それにしてもタイ語ってまったく読めないものですね。
ここまで読めないと逆におもしろくなってきます。
予定時刻を20分ほど過ぎて列車が来るとのアナウンスが入りました。
それでもそこにいる人たちの動きは緩やかで,
日本などでは失われた光景。
僕が幼い頃,ギリギリ残っていたかもしれない空気でした。
感傷を切り裂くよう,列車がホームに入ります。
日本のそれとは違い,僕らの立つホームはほぼレールと同じ高さなので,
なかなかの迫力です。
ヨーロッパ圏はこのようなホームが多いと聞きます。
日本式は韓国と香港,タイのバンコクでは見ましたが,
どんな理由で分かれているんでしょうか。
気になります。
どの車両も人でいっぱいです。
何とか乗り込んだものの,座席も埋まっているようです。
これはチャンス??
この列車,開放的な場所が多いので,
ドア付近を陣取り流れる景色を楽しむことにしました。
日本ではまずできないことですしね。
・・・しばらく楽しんだら,車掌さんに
座りなさいと車内へ戻されました。
でも,そこらの人に声をかけて,
席をつくってくれたのは有難かったです。
自転車で周ったのでそれほどでもないと思っていましたが,
座ると足腰に疲労が溜まっていたのが分かりましたから。
荷物を抱きかかえながら少しウトウトしていました。
のどかな風景が続き,
ふと気付けば,お客さんの人数もやや減ってきました。
楽しげに笑う子どもの声が背後から聞こえ,
振り向けば優さんが小さい子の相手をしていました。
楽しそうなので混ざります。
3,4歳くらいでしょうか。
人懐っこいその子にちょっかいをかけたり,変顔勝負したり,
彼は心から楽しそうにはしゃぎます。
「頭を撫でたらアカンで」
子どもの頭上には精霊が宿ると伝えられているタイでは
子どもの頭を撫でるのはご法度です。
念のために言いましたが,
微妙に慌てていたってことは,忘れていやがったな優さん。
大切なオヤツを分けてくれたり,
一緒に写真を撮ったり,
短い時間ではありましたが,
男の子とその両親と交流は楽しいものでした。
バンコクに到着し,お別れをするとき,
母親に促された男の子が,頰にキスをしてくれました。
下車のため,通路に並んでいるときも,
チラリ,チラリとこちらを振り返り笑顔を見せてくれた。
子どもかわええ。
(・∀・)優さん 「子どもかわいい!」
(・∀・)カネ 「子どもかわええ!」
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